診断
何となく今想像している医療とは
診断(diagnosis)
ー医療においては健康状態あるいは病気を患者の徴候や他方向の結果から見分ける過程
ーS(Subjective):患者の訴え(ただし、文字通りに受け取ってはならない)。(コミュニケーション能力→art)
- O(Objective):他覚的所見。まず五感を駆使して患者の状態を捉え(診察術→art)、さらに各種検査の結果(検査の仕方、読み方→art&science)も入る。
- A(Assessment):上記に対する医療者の解釈。(ここまでが診断に当たる。解釈の仕方がscienceでなければならない。)
- P(Plan):Aに基づき、今後なすべきこと。
ー長所
診療録を書くことを通して患者の問題を洗い出すことが出来る。 何が一番の問題かが分かり、優先すべき治療が分かる。
ほかの医療者とも情報・判断を共有しやすい。
しかし、
患者の訴え、他覚所見(検査の感度、操作方法の差異など)→診断;根拠に基づいた医療
→→確率論的な数字での診断にすぎない。(事前確率、事後確率)
ー医師が行っている診断のうち約10~30%ほどが誤診だと各種調査によって明らかになっている(数字は調査ごとに異なる)
また、
緊急事態
ー延命治療を希望/拒否
→患者の価値観も重視
補足
近代に入り、ヨーロッパでは学術雑誌が医学の世界にも広まり、多くの医師が経験を共有できることになった。また他方では、19世紀末から20世紀にかけてX線写真や顕微鏡をはじめとする技術革新によって、「病気の患者とそうでない人の違い」を発見する手段が飛躍的に広がった。
→医学が自然科学の一部として認められた。
自然科学(natural science)
- 自然に属するもろもろの対象を取り扱い、その法則性を明らかにする学問[1]。
- 自然における観測可能な対象やプロセスに関する科学あるいは知識のこと[2]。(理論科学では用いられない。)
- 科学的方法により一般的な法則を導き出すことで自然の成り立ちやあり方を理解し、説明・記述しようとする学問の総称。
→ここにQOLを大事にしなかったり、医療資源の分配について考えなかった(社会面の考慮をしない)原因があるのかも。
ー科学的思考/知識
ーコミュニケーション能力
ーただ喋るのではなくて、相手の気持ちになる訓練
ーパフォーマンス学(なるものがあります。興味があれば本貸します。)
ー模擬患者訓練とかは使える
ー心理学/精神分析は知っているといいかも
ーQOL
ー診察術/検査の仕方
ー常識的なやり方は、ネットや本にある
ーしかし、何がこのような結果を生み出すのか、という科学的視点も必要
ex血液検査で温めるとかしちゃ駄目
ー確率論/複雑系
ーどう頑張っても確率でしか判断出来ない
ー感度、特異度、尤度
ー事前確率、事後確率(検査における)
→病理もかなり正確な判断が出来るだろうが、確実ではない
ー生物は複雑系
ー現代の自然科学の動向
ー社会学的視点
ー公衆衛生
ex.伝染病への対応、診断の上位化
ー頻度、性差の知識
ー医療資源について
診断における科学的思考
知識のネットワーク化
ー基礎医学
ー解剖
ー解剖学
ー組織学
ー発生学
ー神経科学(解剖)
ー機能
ー生理学
ー神経科学(機能)
ー分子
ー生化学
ー薬理学
ー病理学
ー臨床医学
ー内科学
ー治療法
ーnatural history(自然史;疾患が自然に経過する過程を疾病の自然史という。顕性のみならず不顕性状態でも重要。)
ー検査方法
ー外科学
ー検査学
ー公衆衛生学
これらがネットワーク状に繋がっていることを意識すること。(知識の階層、重度、リンク度など)
病気を見たとき
症状
→解剖、機能、分子&病理の知識から病状の大まかな候補が決まる
→内科学、公衆衛生学の知識から必要な検査をピックアップ
→検査学に則って処置&解析
→try&error
→診断の確率と患者の価値観、病状の進展度、予後を内科的に判断
→治療方針は内科or外科的にするかの判断かつ薬理学の知識
判断における大切なこと(三つの軸)
ーアウトカム(重要度、致死率)
ー頻度
ー時間
心に留めること
ー患者は動体である
ー非可逆変化がある